TOYOTA Probox Hydridのハイブリッドシステム#.010

せっかくトヨタプロボックスのハイブリッド車を購入したので、改めてハイブリッドシステムについて詳しく調べてみました。人生で始めてのハイブリッド車だから知らないことだらけだった。

システムの基本構造: THS II (TOYOTA Hybrid System II)

トヨタプロボックスのハイブリッドシステムは、トヨタが長年熟成させてきた「THS II(TOYOTA Hybrid System II)」を搭載しています。このシステムは1.5Lシステムを商用車用に最適化したもので、「シリーズ・パラレル方式」と呼ばれる仕組みを採用しています。

  1. エンジン (1.5L 1NZ-FXE): 効率を重視した「アトキンソンサイクル」を採用していて、通常のエンジンよりも膨張比を高め燃焼エネルギーを無駄なく取り出す。
  2. 動力分割機構 (プラネタリーギヤ): エンジンの力を「車輪を回す力」と「発電機を回す力」に無段階で振り分ける。
  3. 2つのモーター (MG1・MG2):
    • MG1 (発電用): エンジンの力で発電してバッテリーに充電したり、駆動用モーターに電力を供給したりする。
    • MG2 (駆動用): 車輪を直接駆動する強力なモーターで、減速時には発電機(回生ブレーキ)として機能する。
  4. ハイブリッドバッテリー (ニッケル水素): リアシート下に配置されていて、荷室容量を削ることなく搭載されている。

このTHS IIの最大の特徴は、一般的な車にある「トランスミッション(変速機)」が存在しないことです。代わりに「遊星歯車(プラネタリーギヤ)」という特殊なギヤが、エンジンと2つのモーターを繋いでいます。

遊星歯車(プラネタリーギヤ)は、サンギア/プラネタリーキャリア/リングギアという3つのパーツで構成されていて、これらが常に噛み合っているためクラッチを切る事なくエンジンの力を走行用と発電用に瞬時にかつ無段階に振り分けることが出来ます。

ちなみに日産のe-POWERはエンジンが発電専用ですが、トヨタのTHS IIはエンジンが直接車輪を回すこともできます。だから高速道路などでの効率(燃費)に優れているというメリットがありますよ。

走行状態による仕組みの変化

プロボックスは状況に応じて、エンジンとモーターを賢く使い分けます。

  • 発進・低速時: バッテリーの電力だけでモーター(MG2)を回して静かに発進する。
  • 通常走行時: エンジンの効率が良い領域を使いつつ、余った力で発電する(必要に応じてモーターもアシストする)。
  • 全力加速時: エンジンの力にバッテリーからの電力を加えたモーターの力が加わり、力強く加速する。
  • 減速時(回生): 車輪の回転を利用してモーターで発電し、エネルギーをバッテリーに回収する。

プロボックスならではの特徴

プロボックスのシステムは荷物を積んだ状態(最大積載時)でもスムーズに発進できるように、モーターのトルク特性が商用車専用に最適化されています。空荷の時だけでなく、重い荷物を載せている時こそモーターによる強力なクリープ現象や滑らかな加速が威力を発揮しますね。

  • ばね上制振制御: モーターのトルクをリアルタイムで微調整し、路面の凹凸による車体の揺れ(ピッチング)を抑える。
  • ガソリン車譲りの積載性: ハイブリッドシステムをコンパクトにまとめて補機類を最適に配置することで、商用車で最も重要な荷室の広さをガソリン車と全く同じに保っている。
  • キーによる始動: 多くのトヨタ車などはボタン式ですが、プロボックスは商用車ユーザーの使い勝手を考慮しあえてキーをひねって始動するタイプが採用されている。

主要スペック

  • エンジン最高出力: 54kW (74PS) / 4,800rpm}
  • モーター最高出力: 45kW (61PS)
  • システム最高出力: 73kW (100PS)
  • WLTCモード燃費: 22.6km/L (ガソリン車の約1.3倍以上の効率)

ハイブリッド車の特性をきちんと把握しておくと、今後の運転でも意識して気をつける事ができるから大事だ。

記事作成日: 2026年1月11日

記事更新日: 2026年1月11日